Le vent du Marseille

風のように、気の向くまま…

Between Hero to Heroine...

「キリコ、お願いがあるの…私を置いて行って。私はもう、疲れたの…」

 

「冗談は止めろ。俺はくそ真面目な男だ」

「俺に任せておけと言っただろ」

 

子供時代から唯一見続けている、私を支えてきたアニメの一コマ。

 

ひ弱で孤独、何一つ自慢どころか、何をすればさえ子供ながら考え、情けなさと悲しさすら通り過ぎてもはや自暴自棄に近いほど、誰も信用しない、親も、教師も、私の話は聞き入れてくれなかった。

 

そんな、肉体的な弱さを除くと、少し自分に似ていた主人公に思いを馳せた幼い自分。

精神的にも、当時の自分に比べたら、鋼のごとく感じた。

そして強靭な肉体も、その片鱗だけでも自分にあったなら、出来る事や自信にもつながるだろうとも。

こんな台詞を言っても、様になる、そんな姿に憧れた。

 

思いを馳せた、と言ったのは、「憧れ」とは違っていたのだということを、歳とともに感じてきたから。

 

確かに男性的な事は何一つ出来ない身体を恨めしいとすら思った事はある。

でも徐々に解ってきた、

「肉体的な強さがある故、精神的弱さを隠していた辛さ」

それまでもが、自分も年齢を重ねていくうちに何とか人並みほどまでに身体を使えるようになり、身体さえ、という状態で全てを誤魔化してきた。

 

それを見透かしていたヒロインの台詞は、当時は

「そんなことを言われる側になりたいからだ」と思っていた。

 

だが、今の自分には「何故、その言葉が出たのか、何故それを伝えなければならなかったのか」

それがぼんやりとだが、感じてきたから。

 

辛いという言葉を口には決して出さない、でもどれだけ耐えて誤魔化しているか見て取れる。

そのときに自分の臥せっていく、ただの荷物になるくらいなら、忘れて楽になって欲しい、たとえそれで悲しいと感じさせても、まだ幾らかでも辛さを抑えられる。

 

根本にある、共通の、

「兵器として、使われるだけの為に存在意義がある」

そこに共感を覚えた二人なのかもしれない。

周りからそこだけを求められ、結果を出してきてしまう故の孤独から見つけた「同族」だったのかもしれない。

たった二人、だからではなく、お互いが離れることのないよう、それだけの為に生きる事を続けて戦った。

本編の最後には、それこそサスペンス劇場でも聞くような台詞、

「行かないで!これ以上先へは行かせない、行くと言うなら、貴方を殺して私も死ぬ!」

主人公がその訳をその場では言えず生んだ誤解からとは言え、私が以前なら「大切な人を殺すのなら、そこでやめれば永遠に自分の中で行き続けるのに…」と思っていたが、あることが切っ掛けで、その台詞のほうが納得できた。

「居なくなってしまった世界に一人残されて何が幸せでいられるのか?」

それならそう言うだろうと。

作品の話を続けたら終わりがなくなってしまうので、最後の方の一部にて区切りたいと思います。

 

続編で、ヒロインは訳あって、「寿命」を迎えてしまいます。

その間二人は引き離されております、必死に追い求める主人公はその寿命のことを知っていた。

だが、その事を知らないその時は「敵役」である女性人間兵器 は、ヒロインが寿命を先送りできるよう主人公共々コールドスリープさせていたのを、蘇生させたことを「彼女を元に戻したのだから、心置きなく戦える」と「配慮」したつもりが、主人公はそれが寿命を迎えさせてしまうことの恐怖から今までになく戦いから逃げることを選び彼女の元へ行こうとした。それを理解していなかった相手は疑問を懐きつつも倒そうとしたが、結果、戦闘不能にされ事実上敗北する。

理由は後に知る事となったのだが、蘇生させた瞬間に、ヒロインから託された言葉があった事を飲み込む事が出来なかったのが、敗北を期にりかいした。

彼女は、敵役とすぐに見据えて、それでも伝えた言葉が、

「貴方がキリコを倒すと言うなら、それは仕方が無いこと。ただ、それでも、彼を愛してあげて」

目の敵にして、いや、主人公を倒す為に作られた相手に、自分と同じ境遇を垣間見て、孤独だった彼への、同じ事を感じさせないよう伝えたかったのだろう。

 

そしてその後、主人公がヒロインをカプセルに入れ宇宙空間に弔い永遠にその姿のまま星になるよう送ると、一人であてのない旅に出た。戦場に近づくと、また使われてしまうことを避ける為に。

 

その遥か後から、主人公を見つめ、そっと後を追う旅にまた、出た「彼女」もまた彼を愛したことをじかくする。

別の機会に、最後の再会をするのだが、その際最後には瀕死となり彼に助け出されたが、既に息絶え絶えになっていた。

彼女は彼がその星に来た理由を知り追いかけてきたのだが、

「カプセルの起動がその晩の終わりに数分だけ夜空を通過する、事実上最後に見られる機会」

助け出したときは、まさにその瞬間でもあった。

 

「後ろを見ろ、お前のフィアナの入ったカプセルが見えるのだぞ、日が昇りきったら二度と見れない。さあ、早く見ろ!」

しかし彼は見ることなく、瀕死の彼女を見つめたまま抱き起こした。

「どうして見ない? 何故、そんな悲しそうな目で、私を見る?」

そう言いつつも、抱き抱えられたままの彼女は、主人公を自らも抱き、瞳を閉じた。

 

ロボットアニメ、且つ泥沼のような戦闘ばかりが際立たされていたが、それに加わった人間の気持ちを写した作品として、私はいまだ見続けている。

「彼」の気持も「彼女達」の気持も、漠然とだが、納得の行く、自分を重ねつつ今に至ります。

 

長くなり、説明も雑になったので、混乱がなきよう加えておきます。 

 

主人公:キリコ·キュービー(異能生存体/肉体は死ぬ事も許されず記憶だけが残っていく)

ヒロイン(本編):フィアナ(パーフェクトソルジャー/人意的に作られた戦闘能力にのみ特化させた肉体は人間、大人の状態から情報を入れられる世に出る。寿命が2年)

ヒロイン(敵役、続編):テイタニア·ダ·モンテウェルズ(半人造人間てきな、通常の人間に、戦闘補助のための補助脳を取り付けられ、並外れた能力を持つが、その為に彼等へ勝つ事が自分のいる意味と思い続けてきた)   

 

単なるアニメの抜粋紹介とも思われても構いません。見て頂けるきっかけになれば。

私は私の縮図と感じて今日に至っております。 

 

草草